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『ルサンチマン(漫画)』は売却されていたので、『ドラえもん 第37巻』を読んだ

今日は花沢健吾の『ルサンチマン』新装版をみじめったらしい気分で読んでブログに感想を吐き出そうと思っていたのに、上下二冊のマンガは実家の俺の部屋を漁っても見当たらなかった。そういえば以前帰省したとき母親に少し部屋を整理するように言われたことがあって、そのとき「人に借りた本は除けてあるから、僕の漫画は全部売っといて頂戴」とか言って母親に処分を依頼していたんだった。

後日電話で藤子不二雄楳図かずお作品を筆頭とした大切なマンガは売らないように頼んだのに、花沢健吾はノーチェックだった。他にもいろいろ絶版本がブックオフ行きになったのは悲しくもあり、すがすがしくもある(絶版本が安く買い叩かれると人間は基本的にすがすがしい気分になる)。

いちおう簡単に『ルサンチマン』について。アマゾンからあらすじ引用。

物語の舞台は、2015年、東京。

デブ、ハゲ、素人童貞のたくろーは、30歳の誕生日に運命の彼女と出会う。 しかし、それはアンリアル―― バーチャルリアリティープログラムによって構成された世界・仮想現実の中のAIキャラクター・月子だった……

「現実を直視しろ。おれ達にはもう仮想現実しかないんだ」

月子に惹かれていくたくろーだったが、 彼女の存在には大きな秘密が隠されていた……

みたいな感じで、『狂四郎2030』から俺Tueeee要素を排除して若干ディストピア度を下げて『最終兵器彼女』的にゼロ年代ナイズするとこうなるのかなぁ?なんて風な、読んでいて非常に切実な気分になれる漫画なので買って損はないと思う。あと本田透電波男とかいうクソ痛い本の中で絶賛してた。ラストが気に入らなかったので俺はもう買い直さない。

 

本題のドラえもん読み。ドラえもんをどのようにに読むべきかという方法論については、ネット上での議論の蓄積があるんだかないんだか判然としないので保留とする。

1.魔法事典

のび太がひとつの道具を使いこなす過程で失敗から教訓を学び、万全の態勢でジャイアンに不意打ちを掛けるも返り討ちに遭うという異常な回。箒に跨り空中から蹴り込むのび太の姿を確認するや箒の柄を掴んで叩き落とすジャイアンの戦い慣れ感も半端ではない。

あと序盤、女子生徒たちの魔法少女アニメ談義に交じるのび太スネ夫ジャイアンが囃し立てるっていうコマまでは普通なんですけど、その次の、女子がのび太を擁護するコマ。「余計なことするな」っていうのび太のジェスチャー最高。ジャイスネの表情も良い。この話扉絵込みで10ページしかないのに2時間くらいずっと読んでた。やばい。

2.なんでもひきうけ会社

看板に社名を書くときにスペースが足りなくなったのか文字が徐々に小さくなっているのがナイス。しずかちゃんを「社長秘書にしてあげる」って誘うのび太が恐い。

3.感覚モニター

暴力的な描写が無い回。感覚を共有するタイプの秘密道具はエロマンガでよく見るけどたぶんコレが元ネタ。知らんけど。

4.ロボット背後霊

邪魔するものすべてを薙ぎ払うロボット背後霊を使用した結果完全に腫れ物になってしまったのび太が、自主的に独り屋根の上で夕飯を食べるというオチがベリーベリーナイス。ロープで吊るしたお盆に茶碗を載せてお代わりを要求するのび太と、下でお盆を受け取るドラえもんという、このコマだけ抜き出すと全くシチュエーションが推測できない絵面がワンダホォ。

5.エレベーター・プレート

特になし。

6.自信ぐらつ機

”スイッチを入れると自信ソーシツ電波が放射される”小型電波塔みたいな道具の回。ドラえもんが和菓子屋のドラ焼きの味にケチを付けて道具の力で店主を降伏させるという描写が、不適切過ぎて面白い。

7.おみやげフロシキ

何のコストもなく欲しい物を手に入れるタイプの道具回はたいていカルト的人気を博すことなくスルーされるが、その典型みたいな話。

8.リフトストック

使用者の重力の方向を変化させる道具。

グラビティデイズ、もしくはサカサマのパテマ。

9.ドッキリビデオ

特に言うべきことは思い付かないけどコンスタントに面白い回。 

10.アトカラホントスピーカー

口にした嘘が現実になるタイプの道具は他にもあるが、ビジュアル的には「ソノウソホント」がいちばん好き。 

11.かわいい石ころの話

「石ころにこれを塗ってよく磨くと、犬みたいになるんだ」っていう説明のアバウトさが好き。

12.かぐやロボット

「僕の友達になってくれる美少女ロボット」系の回は他にもあるが、話すと長くなる。

13.カムカムキャットフード

自分そっくりな野良猫を見捨てられないドラえもんの表情が味わい深い。

有名ラーメン評論家の記事がひとつの店を救うラストは感動してしまう。評論家バンザイ!!!評論家最高!!!

14.ふきかえ糸電話

小動物を虐めていた少年が喋るネコに怖れをなして改心?するっていう、初代トイストーリーも真似た??展開がある。

15.たまごの中のしずちゃん

のび太が完全敗北する回。「刷りこみたまご」はこの巻だと「自信ぐらつ機」に並んで非人道的な道具で、この回には同系統の道具「あいあいパラソル」回に登場していたおっさん(たぶん)が137ページにカメコ出演している。

16.のび太の0点脱出作戦

のび太がテストで65点を取る回。のびキチは要チェックや。

17.クローンリキッドごくう

抜毛症乙。

18.しかしユーレイはでた!

複数ひみつ道具を配列したミステリ大作で、それに加えてのび太がしずかちゃんに局部を晒す場面が2度ある。天丼天丼。あと「八百長」って言葉はこの回で覚えた。

19.大人気!クリスチーネ先生

のび太がまんが批評家としてジャイアンに一目置かれていることが判明する回。あとクリスチーネ・剛田ことジャイ子の新作タイトル『愛フォルテシモ』はQMAとかで出題されたときのために覚えておいて損はない。

総評

『魔法辞典』が面白すぎて無限に読み返せる。あとは『自信ぐらつ機』『たまごの中のしずちゃん』といった回を抑えておけば問題ないだろう。(良い意味で)酷い回が酷すぎて、酷くない回があんまり目立たない。

全体的にしずかちゃん、そして何より「かぐやロボット」がかわいい巻で、私はいま11歳の女の子だからよくわかんないけど、小学生を性的に目覚めさせるような描写が多かった。